公社改革の趣旨

 公社は、昭和40年設立以来、495億円の事業費を投下し、県下人工造林面積の15%に相当する2万5千haを越える豊かな森林資源を造成してきました。
 この間、山村における就労の場の提供と地域経済の振興に寄与するとともに、これらの森林が水源のかん養等公益的機能を発揮するなど、県民生活に大きな役割を果たしてきました。
 しかし、公社の経営は、植栽してから伐採収入が得られるまでの間、資金を金融機関からの借入に依存しており、近年の木材価格の低迷などから、将来の収支が著しく悪化することが懸念され、経営改革が緊急の課題となっていました。
 こうした中第一次改革として、平成11年から施業体系の見直し、職員の削減、出資金の増額、借入金の借換えによる利息の軽減などに取り組み、一定の成果を上げてきたものの、その後の予想を大きく超えた木材価格の下落により、更に大幅な収支不足が見込まれる状況に至りました。
 また、公社の分収林は「長期収支計画」では、平成21年度から毎年最大1千haの皆伐を計画し、所有者には伐採跡地を返還することとなっていますが、木材価格の低迷・下落により再造林経費に見合う分収金も見込めないことから、そのまま放置されることが懸念されます。
 
 一方、森林に対する環境の保全等公益的機能の発揮に対し県民の要請は益々高まっている状況で、公社造林地の伐採跡地が放置されれば、公益的機能の低下を招くばかりか、林地災害の発生等、県民生活に大きな影響を及ぼし、公社としての社会的責務が果たせないことも懸念されます。
 
 このような状況を受けて、平成17年度から抜本的な改革に取り組み、名称を「おかやまの森整備公社」に改め新たな森づくりとして、「皆伐(全て伐採)方式」から「択伐(抜き切り)方式」へ変更するとともに、債務の固定化と利息の軽減を図るため、県の全面的な支援を受けて運営することとなりました。
 このため、今後の公社は県民の皆様の御理解と御支援を受けながら、森林の有する水を蓄え、県土を保全し、空気を浄化し、海の恵みを支え、県民に安らぎと潤いを提供できる機能を高度に発揮するとともに、森林資源の持続的利用が可能となる、新たな森林の整備を進めていくことが使命と考え、経営の健全化に最大限取り組みながら、公的森林整備機関として県民の期待に応えるべく職員一丸となって努力しています。

 この改革にあたっては、これまで公社事業に御協力頂いてきた分収造林契約者の皆様をはじめ、県民の皆様や森林組合など関係団体の御理解と御協力が不可欠であります。
 県民の貴重な財産である森林を、より良い姿で次世代に引き継ぐため、公社が進めている「新たな森づくり」への御理解と御協力をお願い申し上げます。