公社改革
平成16年度から始まった公社改革により、環境保全を重視した森林の整備を進めるとともに、組織体制の見直しや効率的な事業実施によるコスト縮減など、経営の合理化に取り組んでいます。
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(1) 経営方針の転換
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ア環境保全を重視した森林整備への取組
植栽してから45年で皆伐する従来の施業を非皆伐(択伐)施業へと転換し、スギ・ヒノキの一斉林を、環境保全に優れ、木材資源も得られる針広混交林へ誘導します。
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イ県からの無利子貸付金による既存債務の累増防止
平成16年度末に、公社債務の累増を防止するため、県から、既存債務の償還資金として705億円の無利子貸付を受け、公社はこれを原資として農林漁業金融公庫などへの一括繰り上げ償還を行っています。
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ウ運営資金を借入金方式から県からの補助金方式に変更
経営方針を、環境保全を重視した森林の整備へと転換したため、皆伐収入を前提とした借入金による経営から、択伐等による収入以外は、すべて補助金(公社経営改善基金からの運営・償還補助金、造林補助金等)による経営へと移行しました。
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エ分収造林契約の期間延長と分収率の変更
新たな森づくりを進めるため、土地所有者との分収造林契約の変更を進めており、平成27年度末までに、総契約件数3,304件のうち、99%の交渉を終了しました。
また、市町村有林については、公社の分収率を5割から8割へと変更しています。
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(2) 経営の合理化
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ア職員の削減及び給与等の見直し
職員については、平成16年度の24名から平成19年度には12名に半減するとともに、平成17年度から27年度まで給与、期末勤勉手当のカットや退職手当の減額などを実施しています。
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イ事業コストの削減
列状間伐の導入、枝打ち実施率の低減、間伐作業の省力化など、事業コストの削減に努めています。
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(3) 収益性の向上と県産材の安定供給
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ア収益事業の合理化
a 施業区域の合理化
収穫事業が、公社事業の中心になっているため、事業の発注単位となる施業区域を、分収造林契約単位ではなく、地形、搬出方法、作業路等の位置などを考慮して、林業生産性が最大となるよう見直しを行います。
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b 集約化施業の推進
林業の収益性向上を図るためには、林道、作業路等の整備を通じた公社造林地と周辺民有林等との森林施業の集約化が重要であり、入札参加者から一体的な路網整備等の企画提案を募集し、生産コストの低減や収穫事業の規模拡大に努めます。
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c ICTを活用した森林調査の効率化
地上レーザー、航空レーザー、ドローン等ICTの活用により、森林資源調査のコスト削減と精度向上を図り、計画的な木材の生産体制を整備します。
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イ未利用間伐材等の利用促進
真庭地域を中心として、木質バイオマス発電事業やCLT(直交集成板)の製造が行われていることから、引き続き、柱用材等良質材の計画的・安定的供給に努めるとともに、これまで公社造林地内に放置していた小径木や曲がり木等についても、木質バイオマス収集業者等と連携し、積極的な搬出に取り組みます。
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ウ林業事業体の生産力強化
a 収穫事業の計画的実施と情報公開
急速に増加する公社の収穫事業を推進するためには、事業を受注する森林組合及び木材業者の生産体制の拡充が不可欠であり、今後の伐採計画を分かりやすく関係者に公表し、計画的な事業発注を行うことによって、意欲的な生産力増強を促します。
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b 架線系作業への取組
公社造林地には、作業路を開設しにくい奥地林や急傾斜地が多く、今後は、架線系作業による木材の搬出に本格的に取り組む必要があります。このため、専門的知識や特殊な技術を必要とする架線系収穫事業の推進に当たり、プロポーザル方式による発注を取り入れるなど、森林組合や素材生産業者に積極的な参加を働きかけます。
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