研修会を実施しました
令和6年8月22日(木)、岡山県立図書館において、山地防災ヘルパー研修、森林土木技術研修会を、午前中はそれぞれの研修に分かれて行い、午後は合同研修として実施しました。
令和6年度の森林土木研修会は、備前、備中、新見、美作の各地区治山林道協会との共催で開催し、市町村、県民局の担当者等合計45名の参加がありました。
例年どおり、林野庁制定の森林保全整備事業に係る歩掛等の本年度改正の要点について情報提供が行われた後、来年度から規制が開始される盛土規制法について制度の概要と森林土木事業との関係や留意点等について県建築指導課の担当者に講義をいただきました。続いて県治山課から、市町村担当者には関係の強い林道事業の促進に向けた情報提供として講義していただきました。
午後は2つの研修を合同で行い、まず本年1月に発生した能登半島地震における林道災害の復旧調査・測量・設計支援を都道府県森林土木コンサルタント連絡協議会会員として当公社職員が2班6名で現地に赴き実施しましたので、その活動概要を報告しました。
続いて、日本学術会議や林野庁の森林審議会などの要職の御経験も多く、治山関係を中心に長く御活躍されている、東京大学名誉教授の太田猛彦先生に「気候危機の時代の森林土木事業~治山治水のこれまでとこれから~」と題して御講演をいただきました。
会場がおおむね満席となる参加者に向けて、自然災害の発生について地球規模でのお話から、我が国における治山事業の取り組みの歴史と成果、近年の気候変動による災害の激甚化とその対応、そしてこれからの森林土木事業を進めて行く上で考えていかなければならないことまで、中には「目から鱗」のようなお話も含めて幅広く且つわかりやすい御講演を頂戴しました。
御講演後には多くの質問の手が挙がり、予定時間を少々超過するほどの興味・関心を寄せていただき大変有意義な研修会とすることができたと考えています。